「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ型雇用」とは?その違いについて

「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ型雇用」とは?その違いについて

世の中にはさまざまな働き方があって、国によっても仕組みが大きく異なります。
欧米と日本のもっとも大きな違いとして、以下の2つを挙げることができます。

ジョブ型雇用…欧米
メンバーシップ型雇用…日本

日本企業にいた人が外資系企業に転職を決意する、またはその反対のことをやると…。
雇用に対する考え方が大きく異なるため、最初は戸惑ってしまうかもしれません。
「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ型雇用」には、どんな違いがあるのでしょうか?

ジョブ型雇用とは

ジョブ型雇用は、企業が定義した職務内容(ジョブ)に基づいて必要な人材を採用します。
最初から仕事の範囲が明確になっていて、それぞれの専門領域で仕事を進めていきます。

・経理として雇用⇒経理の専門性を活かして仕事をする
・営業として雇用⇒営業の専門性を活かして仕事をする

職務に基づいて仕事を行うとなると、業績に対して厳しい目が向けられると思うかもしれません。成果をあげられなければ即クビ、そういったイメージを持つ人もかなり多いのではないでしょうか?

ジョブ型に対する解釈は人によってさまざまですが、下記の点には注意が必要です。

ジョブ型雇用=成果主義ではない
ジョブ型雇用=解雇がしやすいわけではない(各国によって違いがある)

最近は、ジョブ型で仕事を進めていく企業が、少しずつ増え始めています。

メンバーシップ型雇用とは?

「メンバーシップ型雇用」は、会社に帰属するという考え方が元となっています。
採用後の研修やジョブローテーションなどで、経験やスキルを身につけていきます。
日本企業の多くが「メンバーシップ型」で、新卒一括採用もこの考え方に基づきます。

「ジョブ型」と「メンバーシップ型」の違いについては、以下で言い表すことができます。

ジョブ型…仕事に人をつける
メンバーシップ型…人に仕事をつける

仕事に対する考え方やアプローチの違い、という風に言うことができます。

ここ最近はジョブ型が注目されている

最近はジョブ型の働き方が注目を集めていて、さまざまなところで話題になっています。
2020年には経団連が、ジョブ型雇用の比率を高める指針を打ち出しました。
ジョブ型を推奨する理由としては、以下のようなものが挙げられます。

・国際競争力の低下
・最新技術を持った専門職の不足
・ダイバーシティの広がり

また新卒一括採用や終身雇用制度に対し、制度の維持が難しいといった話もあります。
「上司ガチャ」や「配属ガチャ」などいった、ネガティブに捉える声も多いです。
今後、ジョブ型の働き方が広がりを見せて、転職市場も大きく変わっていくでしょう。

転職時に困らないようにするためにも、自身のスキルをしっかり身につけておきましょう。